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『魔法少女翔 〜うみねこ編 二次創作小説〜』


1

〜「朝 上空」〜


うむ、良い朝じゃ。

そこの君たち〜おはよう。

魔法少女達のマスコット的な存在にして土地の守り神、猫神さまとはワシのことじゃ!(キリっ)


この度はの…原作でもこの二次小説でもあまりに出番が少ないため、ワシ自らが行動を起こした!という訳で!ワシの1日をしっかり見せていこうではないか!はははは…!!!


さて、普段ワシはアジトにおるんじゃが今日は全く魔物の気配が無さそうじゃからの。ワシが力を与えた魔法少女達の様子でも見に行こうか!というところなんじゃ。ちなみに暇だからではないぞ?


まずは北地区担当の「翔」から見に行くとするかのぉ!


〜風穴家 上空〜


「お母さん、行ってきま〜す!」

「行ってきま〜す!」

「は〜い、翔・天空(そら)。いってらっしゃい。……ふふっ。(翔を見ながら)」

「??」


お?ちょうど学校へ向かう登校時間のようじゃの。

ん???


「お母さん、何で見送ってくれた時に俺を見て笑ったんだろう?天空、何か知ってる?」

「さぁ〜?…ふふっ。」

「えっ天空も?きょ…今日は女の子の格好してないよな。…よし!」

「っぷ!あはは!よし!じゃないよお兄ちゃん。逆だよ逆。」

「逆…?(自分の頭を触る)…って!あぁ!!!」


ふ〜む、なぜ翔は「魔法少女に変身したまま」男の子の服で登校しておるのかのぉ???

おっ、変身を解きおった。


「天空〜!もぉ!お母さんもだよ〜!何で教えてくれないんだよぉ!誰かに会ったらマズイだろ〜!」

「にしし!誰かに会っても大丈夫でしょ〜翔子ちゃん?」

「それは女の子になって出掛ける時だけ!普段の俺は…っていうか俺は男なの〜!」

「はいはい、わかってるよお兄ちゃん。」

「まっくもぉ〜!(ムスッ)」


相変わらず兄妹仲が良さそうで何よりじゃの。

しかし天空ちゃん…離れていてもこれ程の高い魔力を感じるとは。

翔を魔法少女にした時はそっちにびっくりしてしまったが、彼女もやはり只者ではなさそうじゃの…。


ふむふむ、では次に参ろうか。(ピュ〜)


「2」

〜市内西校 生徒会室外の木の近く〜


さて〜凛は…もう登校しておったか。さすが現役の生徒会長。仕事が朝からあるんじゃなぁ〜。


「会長おはようございます。(役員一同)」

「あぁ、おはよう。朝からの集合、申し訳ない。昨日片付けられなかった案件があるからな。皆には迷惑をかける…。」

「いえいえ、会長はむしろ働きすぎですよ。」

「はは…すまないな。では時間が惜しい、始めよう。」

「はい。では会長、この案件からなのですが…」


…相変わらず凛は忙しそうじゃの。魔法少女と生徒会長の両立。普通の人間ではあまりにも厳しいはずなのじゃが……彼女は頑張ってくれている。


そういえば凛の奴、魔法少女を始めた頃は笑顔が少なかったのじゃが…翔が魔法少女になってからの凛は何だか生き生きしとるの。

翔と出会ってから凛も変わりつつある…という事じゃな。


お?仕事が一段落して手下達(役員達)が教室に向かったか。


「ふぅ〜……(椅子に腰掛ける)。なんとか間に合ったか。さて…」


凛の奴、スマホを…取り出したのぉ?まぁ確かこの学校ではスマホはよかったはず(?)じゃが…。


「…………(にへらぁ〜)。」


んんん???…んなぁ!?


「可愛い…可愛いぞ翔。あぁ、持ち帰りたい…。」


り・凛の奴…この前、魔法少女になって変な闘いをしておった翔の動画(18話参照)をスマホで見ておるのか。

む?今度は翔の寝顔の写真…。

まぁ……疲れておるんじゃろう。ここは大人しく次に向かうかの。(ピュ〜)


「…はっ!いかんいかん、翔成分は補充できた。今日も常にクールな生徒会長として学業に勤しまなければ。(教室へ向かう)」


「3」


〜若菜の高校・星光学園、近くの木の上 〜


z z z z z…………っんが?

おっと、いかんいかん。他の猫達と木の上で日向ぼっこをしておったら寝てしまったわい。


もう下校時刻か。寝過ぎたのぉ…。

さて、若菜の魔力は〜何処かの〜……?


(ヒュ〜……………ポカっ!)


ブフォっ!!!!????


(ヒュ〜………ポテ!)


いたたたた……な・なんじゃ?何かに当たっ…野球ボール?

衝撃で木の上から落ちてしまったのぉ。

む、誰か来る。…おや?この魔力は、


「あれ〜?うみねこじゃん。何してんの?」


おぉ若菜か。手にグローブ、ということは野球をしておったのかおぬしは?


「まぁね〜。野球部の練習に付き合ってるってとこ。うみねこは…暇だからあたし達の様子でも見に来たってとこ?(ニヤニヤ)」


(ぐっ、こいつ鋭いのぉ…)ワシは魔物が現れたらすぐお前達魔法少女に伝えられるよう、パトロールをしていたのじゃ。偉いじゃろう?まぁ偉いんじゃがのぉ!


「(ジト目)普段そんな事してない癖に…。まぁいいや、ボール返してもらうよ〜。」


おぉ、ではワシもパトロールの続きと行くかの。


「あ、うみねこ〜。」


何じゃ?というか貴様、ワシの事は「猫神さま」とちゃんと呼ばんか!


「はいはい、もし翔に会ったら伝えといてよ。今度、男の子を落とす乙女料理教えてあげる。ってさ!前の同級生くんのためにね!」


??? よくわからんが会ったらそのまま伝えておけば良いんじゃな。全く神であるこのワシに伝言役を頼むとは…ワシを何だと思って、


「じゃあよろしく〜!(タタタッ)」


んなぁ!?早々に行きおったか若菜の奴…。

仕方ない、翔をまた探すかの。

翔の魔力は………むむっ?「千紗」と近い場所におるぞ?


とりあえず向かうとするか。(ピュ〜)


「4」

〜夕方、GAMEセンター 百合BOWL〜


ふむ、なるほどのぉ〜だから千紗の魔力も感じたのか。

千紗がよくここに出没しておるとは聞いておったが、翔は……おぉ、おったおった。

どうやら友人とゲームをしておるようじゃの。


「よっしゃあ!また俺の勝ちぃ!」

「あぁ!っくそぁ!また格ゲー強くなったな翔!(筐体の横からヒョコ)」

「まぁね〜!隼人たちじゃあもう俺に勝てないかもなぁ〜!優も見てばっかりじゃなくて俺と対戦しようぜ?」

「えぇ…?いいよ僕は。翔君とても強そうだし。」

「え〜そっかそっか〜!(にやにや)」


……翔のやつ、調子に乗っとるのぉ。


「そうね。今私が乱入して対戦したら友達の前でも泣いちゃうかもしれないわね。」


そうじゃのぉ〜………ってうおっ!!??


「何してんの、うみねこ。」


ち・千紗か。わざわざ魔力を抑えて後ろから近づきおったのか…。驚かすでないわい。

ワシは若菜から翔に伝言を頼まれたから此処に来ただけじゃ。


「あのバカ菜から?ふ〜ん、暇なのね。(翔達に目線を移す)」


(ぐぬぬ、此奴も鋭い…いや、冷たいのぉ!ワシ神様なのに!)


「それにしても、男の子の翔もやっぱり良いわね〜。女の子の翔とはまた違ったこのポカポカした気持ちになる感じ…。アジトでは女の子の方を満喫できて…お得だわ〜。」


いつものように動画や写真は撮らんのか?


「は?プライベートを撮るのは盗撮よ。そんな事も理解していないの?この無能マスコット。」


今日は一段と冷たいのぉ!?いつものアレは違うのか!?


「さて、そろそろ私もゲームに参戦しようかしら。うみねこも身を隠しながら話しかけた方がいいわよ。ここじゃクレーンゲームの景品に間違われるかもしれないし。じゃあね。」


今度は神様を景品扱いか…この美しいフォルムのどこがゲームの景品か…ってもうおらんか。

仕方ない、翔がトイレにでも行くタイミングで声をかけようかの……。


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〜アジト〜


今日は何だかんだ移動し続けで疲れたわい。


翔が千紗の伝言を聞いた時、なぜ顔を赤くして怒ってたかは気になるが…まぁいつもの事じゃろう。

凛は忙しいが翔のおかげで元気そうで、若菜は野球してて、千紗はまた「やべぇよやべぇよ…姫がきたぞ…(恐怖)」と言われあの格ゲーで猛威を振るっておったな。…今日はそんな感じじゃな。


魔法少女達を見守るのも楽ではないのぉ。

みな、ワシのように日々精進じゃぞ!

じゃあおやすみzzz



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