『魔法少女翔 〜二次創作小説 風穴家編〜』
「1」
〜翔の部屋〜
季節は1月上旬、翔は冬休みの宿題も済ませて新学期までの自由な日々を過ごしていた。
「昨日はジャスコに行っただけなのに攫われたりして大変な1日だったな。でもようやく…。」
翔が買い物した袋から取り出したのはS○i○chの新しいソフト!
「やっと欲しかったゲームが買えた!今日は部屋で遊ぼ〜っと!」
(コンコン)
「??」
「お兄ちゃ〜んいる〜?」
「天空(そら)?いるぞ〜。」
「入るよー。」
妹の天空が部屋に入ってきた。どうしたんだろう?
「あ、それ昨日買ってたゲーム?」
「あぁ、今からやろうと思って。」
「そっか〜。ねぇお兄ちゃん、ゲームする前にちょっと私の部屋に来てもらってもいい?」
「? まぁいいけど、何すんの?」
「にひひ、来てからのお楽しみ!あ、女の子になってから来てねお兄ちゃん。」
「え〜めんどくさいな。」
「じゃあ待ってるよ〜」
部屋を出て行く天空。
「仕方ない。よっ!」
いつものように身体だけ女の子に変身する翔。
最初は女の子の服を着るのに色々手間取っていたが、今は慣れた手つきで服もブラもパンツも着る。
「髪型は……外に出ないしまぁいいかストレートで。でも寒っ…!タイツは履こ。」
黒タイツを履いて鏡の自分をチェックする翔。
「よし、バッチリ!…って何やってんだ俺。天空の部屋行くだけなのに。早く行こ。」
「2」
〜天空の部屋〜
(コンコン)
「天空〜来たぞ。」
「いらっしゃいお兄ちゃん。入って入って。」
天空の部屋に入る翔。すると目の前には……。
「うわっ!どうしたんだこの服の数!」
「うん!昨日ジャスコで買ったお兄ちゃんのパンツとブラジャーとその前に買っておいた女の子の服!」
「お前ホントに俺用で買ったのかよ…。」
「う〜ん、私のもあるんだけどお兄ちゃんも一緒に着せ合いっこしようよ!似合ってるのあげるから!」
「それにしてもお前な〜…試着もせずに買いすぎだろ。」
「仕方ないじゃん!昨日とか私が服もちゃんと探したかったのにお兄ちゃんゲーム屋さんにいる時間長かったし!その後は攫われたし!」
「わ・わかった悪かったよ。」
「じゃあ…さっそく着よ?」
「はぁ〜…またか。」
「(家で俺が女の子に変身できるのがバレてから、天空やお母さんがよくお古の服や買ってきたのを着せてくるようになったんだよな…。俺はリ○ちゃん人形か!まぁもういいけど。)」
こうして天空による着せ合い(主に翔)がまた始まる。
「3」
〜天空の部屋 着せ合いから2時間経過〜
「お兄ちゃんこのカーディガン似合ってるね!」
天空が推してきたのは黒のカーディガン。白シャツと合わせてコーデする。
「お・おい。袖が長すぎないかコレ?」
「それが可愛いの!ほら、ズボンじゃなくてこの服の時はスカート履いて!」
「へ〜い。」
「う〜ん、お兄ちゃん、黒のタイツも履いてみて。」
「また履くの〜?」
こんな感じで履いたり脱いだりの繰り返し。ホントに疲れるんだよな〜女子の着替えって。
「ほら、これでいいか?」
「うん、可愛いし学生さんっぽくも見えるね!お兄ちゃん小さいけど。」
「うるさいな。」
「あ、そのまま男の子に戻ってみて!」
「はぁ!?嫌だよ、絶対おかしいもん!」
「え〜?似合うと思うんだけどな〜。」
「っていうか天空、さっきから俺ばっかりで2時間も経つけどお前は何か着ないの?」
「え?私は大丈夫だよ、大体もう着たから!」
「こいつ…最初から…」
「翔ー天空ーご飯よ〜!」
「あ、お母さんの声だ。」
「お昼ごはんだ。行こうぜ天空。」
「うん!」
「4」
〜リビング〜
階段からリビングに降りてくる兄…妹?姉妹?
「あら、翔その服…天空がコーディネートしたの?」
「うん、前にお母さんと一緒に買いに行った時のと合わせてみた!可愛いでしょ?」
「いいわね〜。今日も可愛い娘達が見れて幸せよ。」
「あのねお母さん…俺、男だから。」
「細かい事はいいのよ。ホラ、早く座って食べなさい。」
「は〜い、あ!今日はエビフライだ!やった!」
「塩辛もある!ありがとうお母さん!」
「はい、召し上がれ2人とも。」
「「いただきま〜す!!」」
食後…
「「ご馳走様!!」」
「はい、おそまつさまでした。そういえば天空。」
「何?お母さん。」
「昨日2人で買い物に行ったのよね。翔はお年玉でゲーム買ったそうだけど天空は何を買ったの?」
「お兄ちゃんのパンツとブラジャー!」
「ブフッ!!」
飲んでた水を盛大に吹く翔。
「あらあら何してるの翔。ほら、コレで拭きなさい。」
「ゲホッゲホッ!天空〜言わなくてもいいだろソレ!」
「何でよ、今ちゃんと履いてるじゃん!」
「………あら、そうなの翔?」
「え・え〜と……………はい。」
「あら〜あら〜、どんなの着けてるの?ちょっと見せてちょうだい翔。」
「えぇ!?ヤダよ!恥ずかしいもん!」
「大丈夫だよお兄ちゃん、私とお母さんしかいないから!」
「だからだよ〜!お…お母さん目が怖…」
「翔、いいから〜……見せなさーい!え〜い!」
「いやぁぁぁぁぁぁ……」
その日…風穴家では翔の黄色い叫び声が響きましたとさ。おしまい!(補足:家族のスキンシップしか起きていませんのでご安心ください。)
完