『魔法少女翔 〜翔の活躍編 二次創作小説〜』
「1」
〜ジャスコ ファミレス「ゴスト」〜
私、風穴 翔(かざあな かける)!の妹、風穴 天空(かざあな そら)です!
私のお兄ちゃんはなんと!魔法少女なのです!
女の子になれちゃうんです!とっても可愛いです!
今日は凛さん(翔の魔法少女師匠)に呼ばれてジャスコに来てます!
「ご馳走様でした〜!凛さん、お昼ごはんありがとうございます。(ペコリ)」
「いやいや、休日に呼び出してすまないね天空ちゃん。」
凛さんは生徒会長もやっている魔法少女。
初めてお兄ちゃんが魔法少女になった時からお世話になってます。とっても綺麗なお姉さんです!
「さて、天空ちゃん。今日来てもらったのは他でもない。翔の事だ。」
「お兄ちゃんがどうかしました?何かあったのですか?」
「いや、翔に何かあったわけではないんだが、普段の家での様子などを聞かせてほしいんだ。「特訓」とかをね。」
「あぁ、特訓ですか。」
凛さんの言っているお兄ちゃんの「特訓」とは魔法少女として魔力をあげるための特訓です。
やることは一つ、お兄ちゃんが女の子を磨く事。
最初は全然やってなかったのに最近はお兄ちゃん、それを楽しそうにやっています。
「少しずつだが翔の魔力は上がっている。私からの特訓の指示もしているのだが。自主練ではどんな特訓を翔はしているのか?それが気になっているんだ、コイツが。」
「え?」
凛さんが持っていた学生鞄を開けると中には…。
「ぷはっ!狭くて暑苦しかったわい。(ヒソヒソ)」
「あ、うみねこさん。」
「違う!ワシは猫神じゃ!」
「シッ!あまり大きな声を出すんじゃない…!今は他の人からも見えてるし聞こえるのだろう?」
「おっとそうじゃった…(ヒソヒソ)」
凛さんの鞄の中には私を魔法少女にしようとしたマスコットの「うみねこ」さんがスッポリ入っていた。
お兄ちゃんはうみねこさんが放った「魔法少女パワー(?)」から私を庇って魔法少女になったのです。
「翔は前例のない特別な魔法少女じゃからの。ワシらも色々と情報が欲しいのじゃ。是非とも教えてくれんかの〜天空ちゃん?(ヒソヒソ)」
「……え〜っと、大体分かりました。私の分かる範囲で良ければお話しします。」
「おぉ!(ヒソヒソ)」
「ありがとう天空ちゃん。翔に直接聞いても曖昧な返答しかもらえてなくてな…。」
「あはは…じゃあそうですね〜。最近だと…」
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「2」
〜回想シーン とある休日の風穴家〜
「おいっちに。さんし。」
「ごーろく、しちはち。」
部屋でストレッチをする風穴兄妹。
ちなみに翔は変身して女の子になってる。
「はいお兄ちゃん、背中合わせになって。」
「へ〜い。」
2人とも背中合わせにバンザーイをして翔が天空の手首を掴む。
「いくぞ天空〜。よっと。」
「むぅ〜………伸びる〜。」
「………はい、交代。」
「ほ〜い。せ〜の。」
「むぅ〜………気持ちぃ〜。」
交互に相手を背に乗せて伸びをする2人。
「……はい、ストレッチ終わり!お疲れ様お兄ちゃん!」
「ほいほい、お疲れ〜。よし、今日も特訓だな!」
「お兄ちゃん今日は何する?また女の子のお着替えする?それか〜双子はキュアキュアの録画したの観る?それとも〜…」
「ヤダ。天空のは長い。」
「え〜…むうっ。(頬を膨らませる)」
「あ、そうだ!今日はこのまま外へパトロールしに行こうぜ。もしかしたら俺のカッコいい活躍が見れるかもよ?(ドヤっ)」
「え〜?それって女の子の特訓にならないよお兄ちゃん。」
「…なるってなるって!この北地区市内の平和は、スーパーヒーローのマジカルショーコさまにお任せ!ってね!」
「…その名前気に入ってくれたんだね。『翔子』ちゃん?(ニッコリ)」
「ぐっ…それは…あの時仕方なく決まっただけだよ。(第18話 マジカルショーコ参照)ほら、そうと決まったら早く行くぞ、天空。」
「あ〜待ってよ〜お兄ちゃん!マフラー忘れてるよ〜まだ寒いよ〜!?」
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「ふぅ……可愛すぎる。」
「凛さん?」
「ハッ…!?すまないすまない!つまり家で変身はしているが…特訓はサボっているのか?翔のやつ。」
「サボっているかは…微妙なところですけど。お兄ちゃん、家だとゲームばかりしてるので。たま〜に一緒にストレッチをしているんですよ。」
「はぁ…ゲーム中毒にならないか心配だな。(保護者目線)」
「あ、ですけど女の子に変身してコーデ決めたらよく外に出掛けたりしてますよ。ニコニコしながら。」
「あぁ、それは若菜たちからも話は聞いた。(第19話 ダブルデート参照)
まったく、身近に天空ちゃんやお母さんといった「女」を知るのに頼りになるアドバイザーがいるというのに、翔というやつは。」
「まったくじゃのぉ〜(ヒソヒソ)」
「じゃあ…さっきの話の続きなんですけど。その日のお兄ちゃん、実はカッコ良かったんですよ。」
「ほぉ〜…。」
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「3」
〜回想シーン 高館西公園周辺〜
公園近辺をくまなくパトロールする翔(女の子ver)と天空。
「よくモンスターが現れるのって公園とかなんだよな〜。んっ…近くにいるかも。」
「そうなのお兄ちゃん?前はジャスコでモンスターに攫われてたけど。(第14話 ジャスコ再び参照)」
「それずいぶん前の話じゃないか。アレは珍しいタイプだよ。いつものモンスターってのは…」
「ぐへへ、おいしそうなロリっ子シスターズがいるじゃねぇか。なぁ弟者(おとじゃ)。」
「そうだな〜兄者。今日のエサはコイツらで決まりだな〜。」
「そうそう、こんな奴ら……ってうわっ!」
目の前にシュイン(触手魔人)が2匹現れた!
額に「1」「2」と刻まれている。
「嫌なパワーは感じてたけど…近くにいたのか!」
「なんだ妹ロリよ。貴様からちじょくエネルギーを吸ってやろうか?」
「………は?妹?」
シュイン(1)が指差してるのは明らかに翔。
天空は「ほへ?」状態。
「お・俺はお兄ちゃんだ!妹はこっち!」
「あはは…お兄ちゃん背が私より小さいからね。」
「なっ……。(プルプル)」
「む?お兄ちゃん?何を言っているのだ。背は小さいし貴様は女ではないか妹ロリよ。」
「……。(ぷちっ)」
「あ、お兄ちゃん怒っちゃった。」
「コイツら〜!ゆるさねぇ!変身!!!!!」
魔法少女に変身する翔。
最初から全力なのか持ってる木刀が雷を帯びている。
「なっ!この○学生、魔法少女だぞ兄者!」
「マズイな弟者…巷で噂の魔法少女に出くわすとは…だが…。」
翔の隙をつき、素早く天空を襲うとするシュイン(1)と(2)!
「なっ!?天空!」
「ぐはははは!人質さえ得られれば、魔法少女など恐るるに足らん!私が魔法少女を抑える!行け弟者!」
「任せろ兄者ぁ!」
シュイン(2)が天空に手を出そうとしたその時!
ピィィィィィィィィィィィ!!!!!
「なっ!?ぐわぁぁぁ!やめろぉ!」
天空は取り出した「防犯ブザー」を鳴らしていた!
「凛さんとお兄ちゃんが言ってた通りだね!(ニコッ)」
「ポリがくるぅぅぅ!止め……ハッ!?」
シュイン(2)が手を止めている間にシュイン(1)が翔にボコボコにされていた。
「あ・兄者ぁ!」
「すまない…弟者…このロリめっちゃ強い。」
「(ぐっ……かくなる上は!どうにか…ちじょくエネルギーを得てパワーアップし、兄者を助けねば!)」
するとシュイン(2)が触手を下手に天空のスカートへ素早く伸ばした!
「へっ…!?」
「ちじょくエネルギー超効率回収奥義!『スカートめくり』だぁ!」
「やっ…!」
パサっ…!
「むっ!?」
「お・お兄ちゃん!?」
なんと!翔が素早く間に割って入り、天空の盾になった!
スカートめくりされたのは…翔!!!
「白」だ!!!
「(おのれ魔法少女!だが好都合!可愛いパンティじゃないか…貴様のちじょくエネルギーが放出されれば、俺のパワーアップが…)」
「…………雷神剣!!!」
「え…?グベェェェェェ!!!」
シュイン(2)はパワーアップせず、翔が木刀で当てた雷神剣の雷で真っ黒焦げになった!
「な…何故だ。スカートめくりされたのに…貴様からちじょくエネルギーがほとんど放出されない…」
「弟者のスカートめくりは完璧だった…。なのに何故…?」
「当たり前だ!」
「「???」」
「俺は『男』だ!!スカートめくりなんて恥ずかしいもんか!!」
「なん…だと……男で……魔法少女?」
「しかも……小学生で……さ…」
「「最高かよ……」」
消滅する兄弟シュイン。
魔法少女 翔の大勝利!!!
「4」
〜回想シーン 風穴家への帰路〜
「お兄ちゃん、ありがとね。守ってくれて。」
「いや、ごめんな天空。最初の俺、頭に血がのぼっちゃって…天空の事を守るの忘れてた。」
「大丈夫だよお兄ちゃん。コレが守ってくれたから。(防犯ブザーを取り出しながら)」
「そっか…。でも今度は近くにいたら絶対守ってやるからな天空。約束だ!」
「うん、お願いねお兄ちゃん!」
「あぁ任せろ!俺は強くてカッコいいお兄ちゃんだからな!」
「それと、『可愛い』よ?お兄ちゃん!」
「なっ……!(顔が赤くなる)」
シュン!
「あ、変身解いちゃった。」
「今は、カッコいいだけでいいんだってば。俺ホントは「男」なんだし!」
「………でもお兄ちゃん?」
「ん?」
「服、女の子のままだよ?」
「…………ヒャァァァァァ!!!!」
「てぃひひ、お兄ちゃんやっぱり可愛い!」
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「………。(尊死してる凛。)」
「り・凛さん?」
「お〜い、戻ってこんか凛。(ヒソヒソ)」
「ハッ…!幸せな話だった…。ではなく!」
「あはは…とまぁこんな感じですね。私の知っている最近のお兄ちゃんは。」
「なるほど、参考になったよ天空ちゃん。しかし天空ちゃんを危険な目に合わせてしまうとは。今度のアジトでの特訓は少しハードにしてやるか…。」
「お手柔らかにお願いしますね凛さん…(苦笑い)」
「あぁ、任せておいてくれ。」
2人が話している中、真面目な顔をしてるうみねこ。
「…。(翔の魔力は確かに上がっておるが、低級といえども複数体…もしくは中級以上と出くわしたらまだ厳しいのかもしれんの〜…。「例の物」の開発を急がねばなるまい。スピードも重視せねば…。)」
「うみねこ、お前は参考になったか?」
「む?おお。参考になったぞ。ありがとう天空ちゃん。礼を言う。(ヒソヒソ)」
「いえいえ。これからもお兄ちゃんをよろしくお願いします!凛さん、うみねこさん。(ぺこり)」
「んぐっ……なんでこう姉妹揃って可愛いんだ…!えらいぞ〜天空ちゃん。」
可愛いの衝動で天空の頭を撫でる凛。
「あっ…えへへ。」
「おっと。すまない、つい。」
「いえいえ。凛さんの撫で撫で気持ちいです!」
その時、凛に電流走る。
「よし、天空ちゃん。今日はお礼にジャスコで好きなのを買ってあげよう。何がいい?」
「え?ホントですか?わーい!」
ワイワイしながらファミレスを出る天空とヘラヘラしながらついてく県立西高二年にして生徒会長の凛。
の様子を鞄の中から覗くうみねこ。
「まったく。翔に続いて天空ちゃんも。凛の弱点になってしまったのかもしれないのぉ…。やれやれ。」
おしまい