二次創作

「魔法少女翔 〜見守る凛さん編 二次創作小説〜」

またまたお久しぶりです!
さね野郎先生の代表作「魔法少女翔」の二次創作小説になります!
今回のお話は翔の魔法少女としての先輩であり師匠でもある凛さん視点の物語!
翔が大好きになりすぎてジャスコで凛さんがクールに暴走(?)してしまう!?
お楽しみいただけたら幸いです!

(私事ですが、今年は魔法少女翔の舞台である「八戸市」へ一人旅しようと計画しているので聖地巡礼が楽しみ!二次創作もきっと参考になるとワクワクしてます!)

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魔法少女 翔

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『魔法少女翔 〜見守る凛さん編 二次創作小説〜』


「1」


〜ジャスコ 書籍売り場〜


私の名前は櫛引 凛(くしびき りん)。

県立西高二年で生徒会長。そして「西の魔法少女」だ。

私たち魔法少女は市内の「東西南北」それぞれに魔法少女として魔獣を倒す担当地区を持っている。

私の他にも東地区の千紗(ちさ)。

南地区の若菜(わかな)。

そして北地区は…新入りの「小学生男子」の子が担当している。だがその子は魔法少女、つまり「女の子」に変身できるという特殊な小学生だ。その子の名前は、「風穴 翔(かざあな かける)」。


私は翔の指導者として、翔の模範となり。常にクールである続けるよう心掛けているのだ。うむ!


さて、ちなみに今日は休日なので1人でショッピングモールへ買い物に来ている。


「ふむ。教材の本はこれで充分だろう。あとは…ん?」


ふと横を見たらエスカレーターから見知った女の子が上がってくるのが見えた。


「(アレは…翔じゃないか!女の子に変身しているな。1人か?)」


翔が凛のいる方向へ歩き出した瞬間、咄嗟に書籍売り場の中に身を引いて隠れる凛!


「(ん!?なぜ私は翔から隠れた?普通に声をかければ良かったものを…。)」


凛に気付かず書籍売り場の前を通り過ぎる翔。

それを後ろからピョコっと顔を出して覗く凛。


「翔のやつ、顔が少しニヤついていたが…成る程。アレが若菜たちが言っていたやつか。(第19話 ダブルデート参照)」


そして無意識に翔を尾行し始める凛。

一定の距離を保って翔の後ろをついていく。


「…………はっ!これではまるでストーカーではないか!?」

「……何をしとるんじゃ凛?」

「うわっ!………ってマズい!」

「ぐぬわっ!?何をするんじゃ…っ!」

「………ん?」


いつの間にか凛の後ろにいた「うみねこ(魔法少女のマスコット的存在)」の顔をアイアンクローし、物陰へ隠れる凛!

一方、翔は後ろを振り返るが誰も居ない。


「今、凛さんの声が聞こえたような…気のせいか。あ、またジャスコに隼人(はやと)が居たら面倒だな。まぁ気を付ければいいか。…えへへ、今日のコーデも可愛いよな〜俺。」


凛に気付かず再び歩き始める翔。


「は・離さんか凛!わかった!翔には何も言わん!何も言わん!(ヒソヒソ)」

「はぁ…はぁ…何故お前がここにいる?」

「う・海へイナダを狩りに行っておったのじゃが今日も失敗してのぉ。その帰り道に翔と凛の魔力を感知したから寄っただけじゃ。」

「…そうか。はっ、翔は!?…よし、まだあそこだな。」

「そんでお主はな〜にをやっとるんじゃ?」

「わ・私は〜……その〜……か・翔が心配だからな!こうしていつもの様に遠くから見守っているだけだ。」

「………。(疑いの眼差し)」

「それに翔がちゃんと1人で女を磨いているのか師匠として確かめる義務があるからな!うん!決して!ストーカーではないぞ!」

「さっき自分でストーカーではないかと言っておったじゃろu……イタイイタイイタイ痛い痛い!!!鷲掴むのはもうやめんか!動物虐待〜!」


こうして何故か私は翔のあとを尾行することになった。

いや、違う。しなければならなくなったのだ!義務として!仕方なく!


「2」


〜ジャスコ 専門店街ファッションエリア〜


「〜♫〜♬」


ルンルン気分で女の子の服を見て回ったり手にしたりする翔。

をサングラスをかけながら店内の影から見守る凛・うみねこ。


「ふふ…翔のやつ、楽しそうだな。」

「そういえば最近はアジトに来る度に服が変わっていたからのぉ。もしかして家族からのだけじゃなく自分でも買って選んでおるのか?」

「そのようだな。もう中身が男子小学生とは思えない程の成長だな!偉いぞ〜翔!(にこにこ)」


「わぁ!コレ可愛い〜!どうしよっかなぁ〜?」

「あら、お嬢ちゃん1人?良かったら試着しますか?」

「…!(パァ〜)うん!ありがとう店員さん!」


「ぐふっ…かわいい…!その反応は可愛すぎるぞ翔…!(ボタボタ)」

「おぉぉいおいおいオイオイ!鼻血が出とるぞ凛。ちゃんと止めんか。」

「安心しろ。ティッシュは常備している。(目線は翔に釘付け)」

「いや、じゃから落ち着け…。」



〜女子トイレ〜


トイレで用を済ましている翔。

を隣の個室でゲンドウポーズで耳をすまし待機している凛。

ちなみにうみねこはトイレの外で待機。


「ふぅ……っと。(ピッ)」

「(む?…ビデか。)」

「(シー…)あっ…!んっ…!………ッ。」

「(ほぅ…翔のやつ、最初は飛び跳ねてジッと座ってられなかったからな。(第3話 ポークビッツ!!参照) はやく慣れるように我慢しているのか。」

「……ふぅ。(カラカラ ふきふき)(ジャー…)」

「(終わったか。こちらも問題なし…だな。)」


後にうみねこは語る。


「その後、トイレの中から出てきた凛は誇らしげに「翔は立派に女子トイレへ行けたぞ!成長したなぁ…。」と報告してきたのじゃが…まるで親のような顔をしておった。いやぁ〜…マジでスゴいぞアイツは。色々と。」



〜ゲーム売り場〜


大好きなゲームを見渡してる翔。

を柱の影から見守る凛。


「なにか買おうかな〜♪……あっ!マジか!(タッタッタッ)」

「!!??(なっ!?翔のヤツこっちに向かって!?………危ない危ない。どうしたのだ?)」


翔も凛のように別の柱の影に隠れ始める。その目線の先には…。


「(ぐっ…隼人のやつ、やっぱりいたか。でも今日は家族と一緒か。)」


翔の小学校の友人、隼人が家族とゲーム売り場を歩き回っていた。


「翔のやつ、何から隠れて……あの男の子か?」

「おぉ、若菜が言っておったじゃろ。女になった翔とデートをした同級生じゃよ。」

「何!?そういうことか…。」

「…どうしたんじゃ?難しい顔して。」

「むぅ………いや、だが…翔の友人といえども!翔はやれん!翔は渡さん!」

「娘を嫁に出せん父親かお主は。」

「私の翔はまだ…まだなんだぞ!」

「何がじゃ…。」


「…………。よし、あの様子だと隼人はもう帰りそうだな。さ〜てと、あ!このパック今日発売かぁ〜!どうしよう…ちょっと剥いちゃおうかな〜?」


ゲーム売り場を再び楽しみ始める翔。


「…それにしても本当にゲームが大好きなんだなぁ翔は。そこは小学生男子のままだな。」

「ゲームが好きな女の子も普通にいるじゃろう。千紗とか。」

「千紗のは…まぁそうだな。翔とは少し違うが。」


「3」


〜ジャスコ1F 食品売り場 食玩ゾーン〜


「ん?どうしたんだお前?」


翔が食玩を眺めている時、横で涙目になりながらウロウロしてる幼稚園児の男の子がいた。


「え?誰お姉ちゃん…迷子?」

「なっ…誰が迷子だ誰が!そもそも迷子はお前じゃないのか?」

「ひっ……グスッ。う・うぇぇぇん…。」

「お・おいおい泣くなって。」


その様子を遠くから見ている凛。


「ふむ…迷子か。まぁこれだけ広い場所だからな。」

「助けてやらんのか?」

「大丈夫だ、ちゃんと声をかけていただろ?私は翔を信じている。きっと解決するさ。」


「え〜っと、とりあえずお母さん探しに行こう?な?」

「グズッ……うん。」

「歩けるか?ほら。」


迷子の子と手を繋いで歩き始める翔。

だが迷子の子は中々泣き止まず、途中で止まったりしてしまう。


「(たしか昔の俺の時は…そうだ!館内放送!でもその場所を探す前にこの子をなんとかしないと…。)」

「おかぁさぁん……グスッ。」

「な・なぁ。仮面サムライ好き?」

「…え?お姉ちゃん、女の子なのに仮面サムライ分かるの?」

「あぁ。ちゃんと毎日見て……いや、妹が…じゃなかった、兄弟がよく見てるからさ〜!」

「??? じゃ・じゃあ雷神剣!知ってる!?」

「おう!カッコいいよなぁ〜アレ!それでさぁ〜…」


ワイワイ特撮の話題を話しながら迷子の子を笑顔にしていく翔。



「ふふ。男と女が混同して、会話を成立させるのが大変そうだな翔。だが偉いぞ〜。」

「見た目が女の子じゃからのぉ。」


すっかり迷子の子と仲良くなった。


「ねぇお姉ちゃん、僕疲れちゃった。おんぶして〜。」

「はぁ?…まったくしょうがねぇなぁ。ほら。」

「わぁい、ありがと!」

「…へへ。じゃあ行くぞ?」


その様子をみて悶絶している凛。


「翔…それは………良すぎて……。」

「お〜い、大丈夫か凛?」

「うみねこ、お前には分からないのか?翔の溢れんばかりの母性が。」

「え〜…………そ・そうじゃのぉ。」

「はぁはぁ…可愛い。可愛いぞ翔。(4Kカメラを構えようとする)」

「こら凛、やめんかやめんか。人が大勢いる所でそれはマズい。ちゃんと抑えんか。」

「ぐっ!なんて惜しい…!ならばせめて、この目に焼き付けるのみ………ん?」


再び翔を見ると今度は翔が周りをキョロキョロ見渡していた。

何かを探している様子だ。


「(くそぉ…どこだ?館内放送してくれそうな場所は?)」

「お姉ちゃん?」

「ん?あ・あぁ大丈夫だ。任せとけって!」


翔の迷っている様子に凛も気付く。


「翔のやつなにをウロチョロしとるんじゃ?」

「おそらく………ふむ。仕方ない。」


すると凛は鞄の中からペンを取り出して、近くにあったジャスコ館内のパンフレットを一部取り出す。

そしてソレに何かを書きはじめる。


「よし。うみねこ、少しここにいろ。」

「お・おお。」


そして凛は人混みの中を簡単にすり抜けて行き、翔のすぐ後ろまで一気に辿り着く!

翔は凛に気付いていない!


(パサっ)


翔の足元にさっきのパンフレットをわざと落とす凛。そして一瞬で消えるように隠れる。


「(魔法少女の力も少し使っておるが…忍者かアイツは?」

「ただいま。」

「おぉ!相変わらず早いのぉ凛。」

「それより翔だ。気付いてくれれば良いが…。」


「あれ?何か踏んで…。これ、ジャスコのパンフレット!何かあるかな……ん?」

「あっ、何かたくさん丸で囲ってあるよお姉ちゃん!」

「あ・あぁ。多分ここに行けばお母さんに会えるかもだ。ほら行くぞ。ちゃんとつかまってろよ?」

「うん!」


翔が拾ったパンフレットの地図には「総合インフォメーション」や「サービスカウンター」の場所がペンでマークしてあった。優等生が書いたからかすごく見やすい。



「さすがに怪しすぎではないかのぉ?」

「問題ない。ただの落書きだと思わせるため、ついでにお前やわんちゃんの落書きも描いておいた。」

「え?ワシ?」

「ああ。…よしよし翔、無事に向かえてるようだな。」

「…もうワシ、しらにゃいっと。」



「4」


〜2F ジャスコ内 総合インフォメーション〜


「本当にありがとうございました…こら。もう勝手に先走っちゃダメよ?」

「うん!お姉ちゃ〜ん!ありがとう〜!」

「あぁ!じゃあね!」


迷子の子の親が無事見つかり、見送る翔。

を近くの「無○良品」の店内影から見守る凛。


「うむ、一件落着だな。さて、うみねこ。」

「なんじゃ凛?」

「そろそろ翔の追跡は止めようと思う。私はまだ買い物があるから残るが…お前はどうする?」

「ワシか?ワシはのぉ〜……それより凛よ。」

「? 何だ?」

「翔はどこに行きおった?」

「え?」


振り返って総合インフォメーションの方を見ると翔はいない。

すると!


「わっ!」

「ひゃあっ!?」

「ぷっ……あははははは!「ひゃあっ!」だって!凛さんそんな驚き方もするんだ〜。」

「か・翔!?」


なんと凛のすぐ近くに翔が来ていたのだ!


「お・お前どうし…て?」

「それは……ここだとお店の迷惑だから、近くのフードコート行こ?凛さん。」

「???」



〜ジャスコ フードコート〜


「い・いやぁ〜偶然だったな翔!まさかうみねこと無印○品で話しているところを見られていたとは。あはは…!」

「いや、俺をつけてたでしょ凛さん。」


(ピシッ)

固まってしまう凛。


「何時から気付いたんじゃ?翔。」

「ゲーム売り場の時からだよ。何か聞き慣れた声がするな〜って聞き耳たててたら凛さんの声がするんだもん。」

「ぐぬっ。」

「うるさすぎたようじゃのぉ。」

「姿は見えなかったけど、なんとなくもう尾行されてるなって気がしてたよ。」

「す・すまない翔!私は…恥ずべき事をした!」


深々とテーブルに向かって頭を下げる凛。


「そ・そんなに謝らないでよ凛さん!それに…その…アレも凛さんでしょ?」

「え?」

「パンフレット。」

「なっ…まさかそれも?」

「うみねこの絵で確信しちゃったよ。」

「ワシの姿を知っとるのは魔法少女くらいじゃろうよ…凛。」

「あ…しまった。私としたことが…。」

「(翔の事になると冷静さを失う時があるようじゃのぉ今の凛は。…この先何もなければよいが。)」


「でも、ありがとう凛さん。パンフレットで助けてくれて。だからもう、俺のあとをつけてきたのは許すよ。」

「か・翔〜!!!天使かお前は〜!!!(抱きつく)」

「わぷっ…!り・凛さん…!あ・当たって…!」


このあと凛は翔にたくさん美味しいものを食べさせてあげたり、一緒に買い物をしたりしましたとさ。


めでたしめでたし。




「………まさかトイレの時までつけてたりしてないよね凛さん…?まぁそんな事ないか!」

「………ソージャノー。」


おしまい

「魔法少女翔 〜見守る凛さん編 二次創作小説〜」

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