【本日の天気 雨、時々黄梅】( https://x.com/9376Hatks/status/2061105121896120590 )に参加、今回のイベントログインSSとしてはこんな感じです!
今回はアマルガメイツの雪炯のワンシーン&おまけで小青のワンシーンです。山荒は生まれる前(母親の代から)巴蛇の世話になっている為、巴蛇強火担な部分があります。
【本日の天気 雨、時々黄梅】( https://x.com/9376Hatks/status/2061105121896120590 )に参加、今回のイベントログインSSとしてはこんな感じです!
今回はアマルガメイツの雪炯のワンシーン&おまけで小青のワンシーンです。山荒は生まれる前(母親の代から)巴蛇の世話になっている為、巴蛇強火担な部分があります。
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【梅雨三友】
しとしとと雨とともに降る黄色い球体を眺めながら、犬獣人の青年は尻尾を振っている。
「梅が降るなんてびっくりしたね。ふふ、でもなんだかロマンチックだ。良い匂いもするし」
「人によっては梅の奪い合いなんか起こしそうだけどね」
「ええ? そういう荒事は控えて欲しいな、梅も潰れちゃいそうだし」
「無法都市の人達が争ったら地区一つ潰しちゃうでしょ」
「んもう、ジンマオったら意地悪。どうしてそう夢のないことを言うの?」
「夢のあることを言っちゃったら、ワクワクし過ぎて仕事にならないでしょ」
兄弟のことくらいお見通し。書類を書きつつジンマオが言うと、藍李は目を丸くしてからフフッと笑いを零した。
「確かにそうだね。書類、僕も手伝う?」
「ううん、これで終わりだから大丈夫。さっき香芙華さんがビデオ通話で相談受けてたし、そろそろお客さんが来るかもしれないから、そっちのお手伝いをお願い」
「大丈夫ですよ、二人とも。今日来られるのは、お客さんではなく新人さんですので」
藍李とジンマオの部屋にやってきた香芙華は、4人分のコーヒーカップを並べている。2人分を犬獣人の兄弟に差し出して、烏天狗の男性は「魔法少女のマスコットさんなのだとか」と雪炯の面接を受けたらしい新人について話す。
「その魔法少女さんがアルバイトを始めたそうで、ご自身もマスコット以外の仕事を経験したいと言っていました」
「頑張り屋さんなんだねぇ」
「魔法少女のマスコットってことは、魔法も使えるんですか?」
「本人は『業務で役には立てないかも』と言っていました。けれども本人の意欲がありますし、力仕事と炊事洗濯は得意と言っていましたから。採用とさせて頂きました」
「香芙華さん、家事はあまり得意じゃないものね」
「おやおや、藍李君たら言ってくれますね」
きゃっきゃとふざけ合うリーダーと兄の姿を眺めながら、ふともう1人の兄の話を思い出す。藍李の記憶を消した彼が時たま話す腹違いの妹と、そのパートナーである男性の話だ。妹さんは魔法少女で、そのパートナーはマスコットだったはずだ、名前は確か。ふと、事務所の扉がノックされる音を聞いて、扉へ駆け寄る。
「おはようございます。面接をして頂いた、オターリア・ピピストレッロです」
「! ようこそ、雪炯へ」
かちゃりとドアノブを回して、開いた向こうの男性に声をかける。少し驚いた顔をしたのは、兄を経由して自分達を知っているからか。きっと藍李のことは聞いているからと、犬獣人の青年は自ら囁くように名乗りを上げた。
「僕はジンマオ。梔子から聞いているでしょ、藍李のこと」
「……梔子の内ヅラと似てますね、あっちの子は外ヅラの方」
「……ふふ、似てるって言ってくれるの、嬉しい。因みに藍李は内も外もあんな感じ」
「そっすか……あ、ええと、今日の業務内容って、俺が関われること、ありますか?」
「香芙華さんとお客さん次第だけれど……とりあえず中に入ろうか」
ジンマオに導かれたオターリアが藍李と香芙華の前に立つ。2人も朗らかに挨拶を交わしていると、威勢の良い「頼もう!」という声が響いた。開いたドアへ視線を向けると、キメラの発明家が大きな籠を背負い、飛び込んできた。
「飛び込みなのですが! 梅拾いを手伝っていただけますか! 今月家計が苦しいのです!」
「おやおや、それは大変ですね。まずはお話をお聞きしましょうか」
「ありがとうございます!」
こうして発明家セレエラの相談を受けた雪炯は、セレエラの家計事情と拾った梅から推計した利益に照らし合わせた結果、新人研修も含めてジンマオとオターリアが駆り出されることとなった。
【アマルガメイツの状態】
・驚く人、梅の雨を鑑賞して楽しむ人、梅集めに勤しむ人など様々。個々に動き回っていている為、逢真贋刻郷よりは混乱寄りだが、鰥寡孤横丁に比べると治安が良い様子。
【それぞれの行動】
セレエラ:家族のQOLを上げたいので家計の為に梅集め!と意気込んでいる。集めた梅はお返しに行く。
ジンマオ:セレエラの手伝い兼オターリアの新人研修に付き合う。持久力には自信あり。
オターリア:セレエラの手伝い兼ジンマオに鍛えてもらう。腕力には自信あり。
香芙華&藍李:今回は事務所でお留守番勢。お手伝いなどの依頼が入ればそちらに向かう。
◇◆◇
【おまけ:ふふむ花共】
「外で梅が降っているようですが、俺達は取りに行かなくて良いんですか?」
「行かないヨ。ネンネはお部屋でお留守番ヨロシ」
「僕、朝方にでも出ようか? ある程度集めて渡したらお礼が貰えるそうだし、お客さんのお茶請けにも話題性があって良いんじゃない?」
「ハァ? お前達ノロスケに何が出来るヨ。拾えるかどうかの博打させるよりカ、店で働かせた方が確実に利益ヨ」
年嵩の男娼の嘲笑に、商品達がやいのやいのと文句を言う。その程度の口論は日常茶飯事であるし、商品達も未熟者だののろまだのの言葉を気にするほど子供ではない。しかし、こういったお決まりのやりとりを茶化したくなる商品も中にはいるのだ。
「無料の梅が降ってる上でその梅に褒賞があるなんてイベント、暴力上等で荒事に慣れたこの土地の商人共が、大人しく順番待ちで梅集めすると思うか? 生まれも育ちも此処しかない私でも、梅拾いに加わったら五体満足で帰ってこれるかどうか。世間知らずの可愛い小宝宝達に怪我をさせたくない巴蛇様の優しさも理解出来ず喚き散らかすひよっこ共が……巴蛇様、一発シメちまいやしょうか」
金と酒と女を侍らす盗賊の頭じみた態度で、大きく足を開いたまま椅子に座り、自分に視線を送って淫猥なハンドサインを送る山荒。彼女の後頭部を気持ち強めに扇でひっぱたいた後、義手の両方を拍手の要領で打ち付け、管楽器のような軽く小気味良い音を鳴らしながら巴蛇は言う。
「山荒チャンにヤラれたくない良い子達は店残るヨ。商品がヘマして傷物なんて私の管理責任も問われるネ」
年寄りに楽をさせるのは若い者の務めなのだからね。思ってもいないようなことを言って目を細める先達に、若い商品達はくすくすと笑って自分達の持ち場へ向かうのだった。
【小青の状況/それぞれの行動】
今回はお休みの姿。過保護蛇爺の言いつけを守り、お店でいつも通りに働いている。